the Back of Moonlight
月光の裏側で
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第四章 奥寺正美&加藤亨編 〜居残り〜
3,告白
(お忘れかもしれませんが、M&Mシリーズは、1980年代を背景にしてます。
この頃の「短パン」は、陸上選手が履くようなトランクスタイプの短パンです)
(南楠寮の正美の部屋にて。部屋には正美と亨だけ)
正美 「・・・・そう。お前も兄貴と同じか」
(顔が曇る)
亨 「や! 違います! 兄貴とは! 全然!」
正美 「・・・どう違うの…?」
亨 「趣味が!」
(また硬直。沈黙が流れる)
正美 「・・・は〜〜〜〜… 加藤先輩といい、お前といい、
いい加減にして欲しいよ…」
亨 「…すみません…」
正美 「…さっきから、やけになついてくるなと思ったら、なに?
誘ってたわけ?」
亨 「………」
正美 「…で? お前も先輩と同じでネコなの?
言っとくけど、それなら僕を誘っても無駄だから」
亨 「……(ごくっ)」
正美 「何を聞いたか知らないが、加藤先輩に苛められたのは、
同じ人が好きだったからさ、逆なら僕だって同じことしたかもしれない。
なんとも思ってないよ… そのことはね」
亨 「…好きな人って誰ですか…?」
正美 「誰でもいいだろ、お前に関係ない」
亨 「…今もつきあってるんですか?」
正美 「だから、関係ないって言ってるだろ!
なんでお前にそんなこと、言わなきゃなんないんだよ!」
亨 「…関係なくないすから…」
正美 「…関係ないよ」
亨 「なくないっす!」
正美 「ない!」
亨 「ある!」
正美 「なにが!?」
亨 「だって……!(詰まる)」
正美 「…………(口をヘの字に結んで眉根を寄せて自分を見てる亨を見て)
はーー… 何が言いたいんだよ…ちゃんと聞いてやるから。
…そんな顔はやめてくれよ…
それこそ苛めてんのかと思われるだろ… 座れよ」
亨 「……(正美の足下の床の上にどさっと胡座をかく)」
正美 「…まったく… 何が言いたいんだよ?」
亨 「…先輩… なんでそんな…伊達眼鏡してるんですか…?」
正美 「ダテメガネ? …ダテって?」
亨 「…… だから…」
正美 「ダテってなに? どういう意味?」
亨 「……先輩、それマジ…?」
正美 「…ダテって…… 眼鏡のなにか?」
亨 「…… 必要ない眼鏡って意味です」
正美 「必要なくないよ」
亨 「嘘だ! だって度、入ってないじゃないですか!」
正美 「…だから先輩…なんだけど」
亨 「あ、すみません… じゃあ、質問変えます。
先輩、目、悪いんですか?」
正美 「…視力は悪くないよ。…紫外線に弱いだけ」
亨 「それだけで、そんな黒縁の変なメガネかけてんですか?」
正美 「…… そんな質問を続けるなら、もう、終わりにする」(椅子を動かす)
亨 「待って!(足首を掴む)」
正美 「! ……離せよ」
亨 「いやだ。 …つきあってるヤツ、いるんですか?
お願いします。教えて下さい」(ぺこっと頭を下げる)
正美 「……いないよ。どうせ聞くんだろうから、先に言っとくけど、
好きなヤツもいないから」
亨 「……」
正美 「手、離せよ」
亨 「…いやだ… 先輩、嘘、ついてる…」
正美 「はぁ? 何言い出すの、お前?」
亨 「…写真、見ました。…ベッドで」
正美 「! こいつ… プライベートだろ!? 礼儀も知らないのか!?」
(手を上げそうになる)
亨 「(首をすくめるが、手は離さない)すいません!
…牧村先輩を好きなんですか…?」
正美 「…だったら…?」
亨 「だって…! 牧村先輩、…フツーじゃないですか!
好きになったって…!…… すいません…」
正美 「…お前がなんでそんなこと、言えんの?」
亨 「…知ってると思いますけど、牧村先輩、野球部の先輩ッす。
……兄貴が従卒苛めてたって言ったの、牧村先輩です…
……牧村さんは、バリバリストレートですよ…?」
正美 「…知ってる。
…ストレートのヤツ、好きになったらいけないのか?」
亨 「…いけなくないけど… ツラクないすか?」
正美 「……僕はさ、男しか好きになったこと、ないんだよね。
小さい時から好きになるヤツ、全部男だったわけ。
でも、相手が男を好きになるヤツだから、とか、そういう基準で
選んだわけじゃないから。好きになるのに、そんな色分けしてから
好きになれるほど、器用じゃない。お前は出来るのか?」
亨 「俺…… まだ分からないっす…」
正美 「…お前の兄貴は、選んでたぜ。…同じ人って牧村さんだよ」
亨 「…うん… そうかなと思った。兄貴と友達だったから」
正美 「…僕、牧村さんの従卒がやりたかったんだよね…」
亨 「あ、…でも、無理でしょ…?」
正美 「まあな… 野球部は、伝統的に内部で選ぶから。
でも、可能性がゼロじゃなきゃ、チャレンジくらいしたっていいだろ?
…それが、お前の兄貴の逆鱗に触れちまったみたいなんだよな…」
亨 「…そりゃ、そうでしょ… 兄貴が牧村さんを好きだってのが本当なら、
兄貴、ムチャクチャ無理してたわけで…」
正美 「そう… 加藤先輩は、裏じゃ結構遊んでたけど、牧村さんの前では
そういうとこ、おくびにも出さなかったから」
亨 「…そこに能天気に割り込んできたヤツがいたら……」
正美 「……生意気だって、散々締められたよ」
亨 「すいません!!(頭を下げる)」
正美 「…それはいいの。…気持ちはわかるから。
わからないのは、それなのに、僕を口説いてきたことさ…」
亨 「ゲ…」
正美 「牧村さんと僕じゃ、あんまり違いすぎるだろ?
どういう趣味してんだ?男なら誰でもいいのか?
僕、そういうの、理解できない。
…お前も、やれそうなヤツなら誰でもいいってクチか?
それなら他を当たれよな」
亨 「…俺… わからないっす…」
正美 「……」
亨 「…まだ… 本気で好きになったことないから…」
正美 「(顔が緩む)…まだ子供なんだな。
日野は日野でも、動物園のほうがいいんじゃないか?(からかうように)」
亨 「ア!? い、いいです。動物園でいいです!」
正美 「…本気か…? この暑さじゃ動物だって死んでるぜ…
冗談のつもりだったのに……」
亨 「…もう、窒息しそうなんすよ… ここにいると…」
正美 「…わかったよ… 男二人で動物園行くなんて理由で外出許可取るの
やだから、夏休みの研究用に昆虫館行くことにしといて。じゃ」
(くるっと椅子を回そうとして、まだ足を掴まれてることに気付く)
「…手」
亨 「……」(足を見ている)
正美 「……手を離せ」(低い命令口調だが、態度は少し引けてる)
亨 「…(ゆっくり頭を下げる)」
正美 「…! 亨、止め…!」(でも動けない)
(足を持ち上げられるが、逆らえず合わせてしまう)
亨 「…(くるぶしの上あたりに接吻する)」(身体を前に出す)
正美 「(完全に硬直)……」
亨 「(足の間に身体を入れて正美の足を自分の腿に乗せ膝の内側にも接吻する)
……」
(右手が正美の左の腿に添えられる)
亨 「…(右腿に接吻した後、硬直して亨を見下ろす正美を見上げる)
…もっとキスしたい……けど、止めたほうがいいですよね…
すいません…」(と言いつつ離れる気配はない)
正美 「……(返事が出来ない)(亨の右手が腿をなぜるのを感じる)」
亨 「……(正美を見上げたまま)あと16日しかないんす…
俺、牧村さんより良いピッチャーになります。
兄貴みたいに遊んだりしません」
正美 「……」
亨 「……先輩… ネコ……って何ですか…?
俺がネコだったらダメなんすか…?
…初めてだから分からないけど…たぶん…
俺、奥寺先輩が好きです。
……すごく。
…最初の日から毎日、残りの日数ばっかり考えてた…
あとたった18日…17日…16日……
…もっとキスしちゃダメですか……?」
正美 「………(自分のモノ越しに亨が見える)
(ソレが起ち上がってるのを見ながら、これで先輩ぶった
説教したら、後で自己嫌悪で死ぬな、と思う)
「…(腰を引いて頭を下げる)」
(キス)
亨 「……先輩…!(正座する) 俺、絶対、先輩を大事にします!
絶対、裏切りません!……だから…!
(ごくっ)あの……触ってもいいですか…?」
正美 「…(目を閉じてかすかに頷く)」
亨 「……(おそるおそる手を出す)」
正美 「ぅ…」
亨 「…(短パンの上から存在を確認するように触る)」
正美 「……もう、いいか…?」
亨 「…もっと… (目顔で正美を見る)」
正美 「…(頷く)」
亨 「…(短パンの脇から手を入れて直に触る)」
正美 「う…」
亨 「…(ぎこちなく握るが、どうしようという顔になる)」
正美 「やるならやれよ、やらないんなら離せ。
こんなとこ見られたら、僕は退学だぜ?わかってんのか?」
亨 「退学!?」
第4章・4へつづく>>>>>
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・・・正美…我ながらよく分からないキャラだ…。。私が「可愛い」と設定したキャラはまことをはじめ皆暴走する…何故だろう?私の作ったキャラで自分がゲイであることをここまで素直に受け入れてるのは、実は正美が初めてなんだけど、べつに最初はそんな予定全然ありませんでした。勝手にそうなったのです… そういうヤツばっかし……。。。 海神
■the Back of Moonlight(月光の裏側で) <22>■海神社 Kaijin-sya 第一版 2007/07/22
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