the Back of Moonlight
月光の裏側で
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第14章 訣別 〜星赤慧 & 桐窪貢 withe 多田光克〜
 2.  
    (星赤慧の自宅・玄関先にて)

星赤  「……少しは血の気が引いたか?」
貢   「…引きすぎです…
     (見上げて)…先輩…まさか…来るの分かってたんですか…?」
星赤  「…ああ、さっきの電話、駅からだ…
     受験の参考書類と土産を渡したいだけだったからな…」
     (服を直す)
貢   「……だから五分…… 今、何時?」
     (時計を見る)
星赤  「バカだな…とっくに五分なんか過ぎてただろ…(貢を押しのけて歩き出す)
     やけに冷静そうに言うから分かってんのかと思ったぜ」
     (部屋に戻る)
貢   「…まさか… そんなの測るわけないじゃないですか…
     先輩が、もうダメって言うまでが五分ですよ…
     (言いながら後についてゆく)
     ………先輩…?
     なんで僕に止めさせなかったんです……?」
星赤  「…アイツに見られて困ることはしてないぜ」(振り向いて)
貢   「…でも…っ! 
     …僕… 明日からどんな顔して光克先輩に会ったらいいんです…?」
     (不平そうな咎めるような言い方)
星赤  「…(表情がきつくなる)
     …いいかげんその八方美人も止めるんだな。
     自分が何をやってるのか、ちゃんと分かってるんだろ?」
貢   「…!… 僕は何も…」
星赤  「…お前は、俺とアイツの中に割り込んだ。
     俺が腕を引っ張ったのは確かだが、お前は分かっててその状況を受け入れた。
     それでもアイツに嫌われたくないなんてのは、虫がいいぜ。
     …それに、どうやら、俺の他にもいるんだろ?
     可愛い顔して何股かけるつもりなんだ?」
貢   「…!!… な、なんまた…って……」
星赤  「…違うか? 俺にも光克にも、今つきあってる誰かにも愛されたいんだろ?
     そういうのを八方美人て言うんだよ。
     …体だけならいいさ、誰と何人とやろうが。
     遊びで済む。
     でも、お前はいちいち気持ちまで引こうとする。
     …自己愛が強すぎんだよ。
     いつか、勘違いしたヤツに刺されるぜ?」
貢   「…………(唇を噛む)
     ……星赤さんだって…同じでしょ…?
     (突っ立って下を向いたまま薄く笑う)
     だって… 僕は割り込んだりなんかしてないもの。
     ふっ… 星赤さん…
     星赤さんと多田さんの間に割り込んだと僕が思えるほど僕を愛してくれてます?
     ……星赤さんが誰を何人抱こうが、光克先輩はきっと気にしてないんでしょ?
     …光克先輩は…ノンケなのかバイなのか、ただオクテなのか…
     それともクソ真面目なだけなのかな?
     SEXのあるなしなんか、関係ない人に、僕はどうしたら勝てるって言うんです!?
     …二人とも…僕のことなんか虫けらみたいにしか思ってないくせに…
     …気持ちを繋ぎ止めたくたって仕方ないじゃないですか!?」
星赤  「………アイツがなんとも思ってないと思うのか…?」
貢   「………」
星赤  「………(壁の時計をちらっと見て)
     そろそろ、家に着いた頃だろうな……
     あの、広いマンションの誰もいない部屋でアイツは今ごろ、泣いてるよ……」
貢   「……!!…… じゃあ…多田先輩は… なんで…!?」
星赤  「……(ふと笑った後、真顔になる)
     なんで? なんでだろうな…
     俺の方が知りたいぜ…」
貢   「…なんであんな何もないみたいな態度が取れるの…?
     理解出来ない…… それに…
     …どうして追い掛けないのさ……?!
     どうして一人にしておくんだよ!?
     好きなんでしょう…!? なのにどうして…!」
星赤  「…(笑って)
     バカだな… 分からないのか?」
貢   「……(星赤の顔を見る)」
星赤  「…俺はたった今、お前を選んだんだよ」
貢   「!!」
星赤  「…お前の言う通り、お前が俺とアイツの間に割り込むのは無理かもな…
     でも、俺の気持ちに割り込んだ。
     お前が、まだ光克に可愛がられたいなんて
     バカなこと考えてるんじゃなければ、それで我慢するんだな。
     二兎追うものは…て、分かってるよな?」
     (指で貢の顎を上げる)
貢   「…星赤さん… (苦笑)
     愛の告白にしては、目が笑ってませんよ……
     …本当は、追って行きたいんでしょ…?
     追って行って…泣いてる先輩を抱き締めて…
     一緒に居て慰めてやりたいくせに……」
星赤  「…お前のそういう勘のいいところが好きだよ」
     (耳下にキス…)
貢   「…慰めてやりたくても、星赤さんは多田先輩を抱けない…
     それとも多田先輩が拒むのかな…
     ……まあ、どっちでもいいです…
     …いいですよ、代わりで。
     代わりで充分です。…いえ、光栄ですよ」(星赤の首に腕を回す)
     (キス……)
星赤  「………(突き放す)
     鍵を締めてこいよ(かなり低い声)」
     (貢を見もせずに、そのまま踵を返して寝室へ)
貢   「…………(その後ろ姿を見てる)」

・・・・・・・・・

     (寝室にて)
     (カーテンを引きながら)
星赤  「ぐずぐずしてないでさっさと脱げよ(硬い声音)」
    (自分も剥ぐように脱ぐ)
貢   「あ…はい……(慌てて脱ぐ)」
星赤  「ほら(投げて寄越す)」
貢   「(受け取って)これ……」
星赤  「…前戯なんかやってる気分じゃないんだよ。
     わかってんだろ」
貢   「………」
星赤  「いいか?(腕を引いて倒す)」
貢   「…どうぞ」
星赤  「…(腰を入れる)」
貢   「…んっ………」
星赤  「…貢…」(低い声)
貢   「…なに…?」
星赤  「……本当に代わりでいいのか?」
貢   「(笑って)ええ、ええ、…誰の代わりでもね。
     …僕はきっと淫乱なんでしょ…(腰を掴まれる)
     入れてくれるなら誰の代理でもするんですよ…(腰が浮く…)
     …だから…誰の名前を呼んでも、僕は気にしません…
     星赤さんが誰の名を呼んでも…っ(ぐいっと差し込まれる)
     僕は貴方のことしか考えてないから………っ
     あ… 星赤さん…!」
星赤  「…星赤さんは止めろ…」
貢   「…………さ……さとる…?」(おずおずと確認するように)
星赤  「……(キス…)」
貢   「あ……(奥まで差し込まれた状態で両の乳首を弄られる)
     あ… ダメ…! さ…さとる…っ…あ… あ、あ
     さとるぅ…!(腕を伸ばす)」
星赤  「…(腕を掴むとそれを背に回すようにして前のめりになる)」
     (…湿った音と皮膚のぶつかる音…喘ぎ…呼吸音…ベッドのかすかな軋み…
      音が部屋に充満する)
15章 1[アイシング]に続く...>>>>>

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・・・何故してこんな展開に? 私ってホントに光克を泣かしたいんだなぁ…桐君、恨むなら作者を恨んでね(^^)さて、次回15章はちょっと他とテイストが変わります。…光克だとどうしてもパキパキっとはいかなくなるんですよね…ど〜してもウエットになっちゃうし変に細かくなっちゃう…やっぱ好きなもんで(^-^;;) 海神

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