the Back of Moonlight
月光の裏側で
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第12章 銀杏門 〜加藤亨 & 奥寺正美 with 桐窪貢〜
 3.     
     (銀杏門付近にて)

亨   「やだよ…!! やだ…! 入れさせないで…っ!
     (手を突く)
     お願いします! (頭を下げる)
     キ、キスしてもいい、触らせてもいい…我慢する…
     入れるのだけは…! お、俺だけにして下さい!」
正美  「!!!………    
     …バカ……(困ったような照れたような笑み)
     さっき言ったじゃん…(近づいてしゃがむ)
     使ってないって…(頭に手を伸ばす)
     お前だけだよ……(顔を上げさせてキス…)」
亨   「………ホントはキスもして欲しくない…」
正美  「…ん… そうだね…」
亨   「…俺が… 朋と手を切ったら…
     先輩も、アイツと別れてくれる?」
正美  「…うんって言ってやりたいけど…難しいな……
     お前だって難しいだろ…?
     ともって野球部のヤツ…?」
亨   「…(頷く)」
正美  「…そっか… とも…ね、なんとなく覚えてる…
     心臓が悪くてマネージャーになった子だろ…?」
亨   「うん…」
正美  「…ん… だんだん思い出してきた…
     …あの子と… やっちゃった…わけ…?」
亨   「うん…」(小さい声)
正美  「好きだって言われたから…?」
亨   「うん…」
正美  「……ふ〜〜〜っ 聞かなきゃよかったな…」
亨   「先輩! 先輩! 先輩!
     そんなふうに言わないでよ…
     ねぇ、殴っていいよ… 
     気が済むまで殴っていいから…」
正美  「…殴るより…  嬲る方が楽しそう」
亨   「え?」
正美  「それ(指さす。半起ち)。三回目は僕にさせて」
亨   「…あ…?(指さされた先を見て慌てて正美を見る)
     いいの…?」
正美  「…いいのもクソも…(体勢を変える)
     目の前でそんなの見ちゃったら…(手を伸ばす)
     手が出ちゃうって…」
亨   「あ」
正美  「…反応早いね…三回目なのに」
亨   「ぅ…(先走りが溢れる)」
正美  「…(先走りを広げながら……)
     いい形… これを何回入れたの…?
     その子に…?」
亨   「…え… 言わなきゃダメすか…?」
正美  「…数え切れないってこと?」(甘く握って上下させる)
亨   「まさか… 入れたのは… ぅん…」
正美  「…何回…? (袋を持つ………)」
亨   「…二回だけっすよ…!」
正美  「ホント…? ホントにそれだけ…?」
亨   「…最初ん時と… あん時と… あ…三回かも…」
正美  「…思い出すなよ!(ぎゅっと握る)」
亨   「ぅ… だって聞くから…」
正美  「……三回だけ…?(甘い声で)」
亨   「…三回も、です。ごめんなさい」
正美  「…もう、やらない?」
亨   「………」(目を閉じて頭は半分飛んでる)
正美  「亨?」
亨   「……わかんない… けど、
     先輩がして欲しくないなら考慮します…」
正美  「……(思わず手を止めて亨の顔を見る)」
亨   「先輩…? (手が止まったので目を開けて見る)」
正美  「……(じいっと顔を見てる)」
亨   「…どうしたの…?」
正美  「……(笑いかける)
     考慮して………たくさん考慮して!」(ぎゅっ!)
亨   「わっ わかったから… そんなとこ…!
     … … … … … … … …い… くっ… 
     ……はぁ…」
正美  「……(少し離れたとこにしゃがんで見てる)」
亨   「……先輩…? …俺の顔、…見たくないでしょ?」
正美  「? なんで…?」
亨   「…ともに聞きました」
正美  「…ああ、…あの時、居たような気がしたんだけど、やっぱ、そうか…」
亨   「…兄貴のこと…」
正美  「もう終ったことだよ、忘れた。
     最初から大したことじゃないんだから」
亨   「でも…」
正美  「でももくそもないの、終わりったら終わり!
     二度と蒸し返すなよ?
     それよりも、…なぁ… どうしよう?」
亨   「…んん?」
正美  「…なんか立ち上がれない」
亨   「……風が冷えてきたから…こっち来てよ…
     (横に並ぶ)
     ちょっと待って。
     …俺、ケツの後ろ、汗でぐじゃぐじゃ…
     着替えるから(と言いつつさっさとジャージに着替える)
     …なに?」
正美  「…うん?」
亨   「…なに笑ってんの?」
正美  「…いい体だな〜って。
     …僕の彼氏、かっこいいなって」
亨   「彼氏、カッコイイ?」(隣に行く)
正美  「うん… カッコよすぎてすげえ心配」
亨   「…の割には、放置するくせに」
正美  「あはは… 放置、ね」
亨   「…次はいつ会える…?」
正美  「…どうしようか…?」
亨   「…ここ、平気じゃない…?」
正美  「…危なすぎ… 冬休みまで待てる…?」
亨   「…ホントに放置するんですね…」
正美  「(眉を曇らせて)…だって…怖いよ…」
亨   「あ、ごめんなさい。…待ちます。
     どうせ、いろいろ忙しいし」
正美  「忙しい?」
亨   「行事、いろいろ続くし」
二人  「(肩をもたれ合ったまま)…………」
正美  「…塀際…きれい…」
亨   「…何時…?」
正美  「…知らない…(上を見て)…あ〜 上はもう星空だよ…」
亨   「(見上げて)…ホントだ…」
正美  「……冬休み…どっか行こうか…?」
亨   「…また自転車で?」
正美  「…伊豆とか…」
亨   「天城越え?」
正美  「…自転車で越えられるの?」
亨   「…どうかな? 調べておきます」
正美  「…下田の爪木崎に行こうか?
     あそこならテントも張れるんじゃないかな…
     野生の水仙が咲いてる…
     灯台もあるし…」
亨   「うん……」
二人  「………………………………」(もたれ合ったままじっと星空を見上げてる……)
13章 1に続く...>>>>>

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・・・年末はいったん実家に帰って正月明けに行くんだろうな。冬バージョンは来年か?(笑)中学生だと無知でも利口でも真面目でも弱虫でも子供でも大人でもオッケーなのが書いてて楽しい。人生自体にまだリアリティないもんな。でも感覚だけはイチバンクリアな時期だからね… 海神

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■the Back of Moonlight(月光の裏側で) <48>■海神社 Kaijin-sya 第一版 2008/10/19
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