the Back of Moonlight
月光の裏側で
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第11章 蛇の道は 〜加藤亨& 奥田朋彦〜
1.
(クラブハウス奥、用具置場にて)
朋彦 「…で、俺なわけ…?」
亨 「…お前だって俺に触られてんの、嫌じゃないだろ?」
朋彦 「…そりゃ…嫌とは言いませんがね…
…なんか… 最近… やたら… 上手いし……ん…」
亨 「…だんだん分かってきたからな…」
朋彦 「…何が?」
亨 「お前が何を好きで、どうすれば気持ちイイか」
朋彦 「…お前ってホントに研究熱心だよな…
でもさあ…」
亨 「…喋るなよ…集中してくんなきゃやる気無くす」
朋彦 「あ、ごめん…」
亨 「………………」
朋彦 「…ぁ ん ぁ……」
亨 「……きた……」
朋彦 「ん! ん! はっ…はぁ…あっ んんっ!……」
(かなり息が荒い。胸も上下してる)
亨 「……(後ろから羽交い締めするみたいに抱き締める)
………(ずっとそのまま)
……とも… 鼓動が……すごい…」
朋彦 「…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ… は、離せよ…」
亨 「…やだ……」
朋彦 「は… な、なんで…?(息を整えるために唾を飲む)」
亨 「なんでも……」
朋彦 「……………
お前だって…心臓が動いてるのが伝わるよ…」
亨 「…どんな…?」
朋彦 「どっくんどっくんて……心臓がふたつになったみたいだ…
……熱いから…違うって思うけど」
亨 「暑い?」
朋彦 「ううん… 熱い…お前の身体が…熱い…
自分の体は皮膚で熱くは感じないだろ…?」
亨 「………お前の身体だってすげぇ熱いよ……
(言いながらあごを肩に乗せてますます身体を密着させる)」
朋彦 「………亨…………………………いちばん熱いのは心臓じゃない…
……熱過ぎるよ………(すぐ近くに顔があるので呟くように)」
亨 「……ん…だよな……だからお前で冷やしてんの……」
朋彦 「…俺と居たら冷える…?」
亨 「うううん… 全然。………でも…こうしてると落ち着く。
すごく……………………嫌?」
朋彦 「嫌じゃない……けど………」
亨 「……けど?」
朋彦 「………つらいよ……」
亨 「…ごめん… もう少しだけ…お願い」
朋彦 「…ん…… ……」
二人 「………………………………」
亨 「……(少し動いて位置を変える)」
朋彦 「!………(位置が変わったことでまた意識してしまう)
………………………(いったん落ち着いたのがまた反応し始める)
………………………(反応を鎮めたいのだけど、無理…どころか…)
………………………(隠したくて無理矢理前のめりになろうとする)」
亨…離せ…!」
亨 「……(預けていた頭を動かす…肩越しに見えてる。腕を外す)」
朋彦 「…(ほっとして力を抜くが、片腕でまた押さえられる)
亨…?」
亨 「……(外した手を脇から差し入れる)」
朋彦 「…!…(一瞬硬直、瞬間どっと先走りが溢れる)」
亨 「………(無言で先を包むように握る)
がちがち……(手の平を撫で下ろしながら呟く)
…さっきよりすっげぇ硬い……!……(生唾を飲む)
(…眠りから覚めたように身体に熱が籠もる…)」
朋彦 「……
(恥ずかしさに身体を縮こませてるが、亨の言葉に自身はますます猛っていく)」
亨 「…とも…
(敏感なところを触られて思わず上げた朋彦の首に唇を寄せる)
…俺も…つらいよ……な…わかるだろ…?
(言いながら腰を押し付ける)」
朋彦 「亨…お、お前だって…すっげぇ硬いじゃんか……(先走りが溢れる)」
亨 「ん……お前の…せいだよ…お前が…こんなに硬くしちゃうから…
…びしょ濡れだし……」
朋彦 「…言うなよ…… ……ぁぁ……」
亨 「そんな声出すなってば…っ くそっ…」
朋彦 「…あっ!… …ごめん… あ…あ…!
…亨…! 途中で止めるな…! いかして…!!」
亨 「!! (身体を起こす)
(後ろから朋彦を抱えたまま身体を倒す)」
朋彦 「亨…!(背で亨が動く…手の握りが強くなる………・・・・)
あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!ああっ!………………」
亨 「………っっ!!………」
朋彦 「はぁっ…はぁ…はぁ…(支えていた腕から力を抜いて倒れ込む)」
亨 「………(朋彦の隣に並んで寝ころぶ)」
二人 「………………………………………………」
(互いの呼吸音だけが響いてる)
亨 「…とも…(寝転がって上を向いたまま)
じゃのみちはへび、ってどういう意味?」
朋彦 「…ん… その道の人にはわかる?みたいな?
…同類のヤツにはわかるって意味かな…
なんで?」
亨 「…二ツ木と話してて言われた」
朋彦 「…ああ… アイツはわかるかもな…」
亨 「…お前は分かる?」
朋彦 「俺? …いや、わかんねぇ。(上半身を起こす)
大体…お前とこんなことやってる自分だって3ヶ月前は全然想像出来なかったし……」
亨 「じゃあ、どんな俺、想像してたわけ?」
(肘をついて朋彦の方を向く)
朋彦 「…そんなこと聞くなよ…」(膝を抱える)
亨 「言えないこと、想像してたの?(笑って)」
朋彦 「まあな…お前が先輩で想像するようなことだよ」
亨 「……う…ん? それ、きっと違うと思うな…」
朋彦 「細部はどうでも良いんだよ。
とにかく、俺はお前が男を好きになるなんて思わなかったの。
だから、俺が考えてたのはあり得ないこと前提。
マジに想像してたのは、お前に告白して振られるとこ。
…蛇の道は蛇…か。
たとえ相手が同類だってわかったって、
相手が自分をどう思ってるかは分からないじゃんか。
同類だって分かった分、辛いことだってあるよ…」
(頭を膝に突っ伏す)
亨 「とも…」(身体を起こす)
朋彦 「…もう、俺を呼ぶなよ……(突っ伏したままで)
お前は俺のことなんか簡単に忘れられるんだろうけど、
俺は出来ない……
お前の熱さが刻印されたみたいになってる…
すっげぇ…甘くて……すっげぇ痛い………
まるで火傷みたいだ…
それが疼き出すと、俺はお前が欲しくて欲しくて…
…つらいんだよ…!
…その先輩に会えよ!会って好きにすればいいだろ!
好きなだけやればいいじゃないか!
……中途半端に俺で済ませんなよ…っ!
自分で済ませろよ!
…俺を構うだけ構ってキスひとつするわけじゃない…
そんなの………!(ぐっと詰まる)」
亨 「……とも…
…………俺、会ったんだ…先輩と」(自分も並んで座る)
朋彦 「え… いつ…?!」
亨 「昨日… 向こう行く用事があって…
会えるといいなぁ…って思いながらウロウロしてて…
…書類の提出しに行っただけだから用事なんかすぐ終っちゃったし、
俺、目立つだろ?
青バッヂが何してんだ?って顔で見られるしさ…
横柄に歩いてたら自治会に捕まりそうだし、ちっちゃくなってこそこそしてたのさ…
なんか、もう、それだけで惨めじゃん?
何も悪いことなんかしてないって思うんだけど、なんか…さ」
朋彦 「……… …でも会えたんだよね?」
亨 「…うん… 会ったって言うか…
クラブ無ければ寮に戻るだろうって思って…
銀杏門のとこなら人もいないだろうし、
会えないならそのままあそこから帰ればいいやって…
ブラブラしながら待ってて…
なんかさ、暇だったんでそのうちに木登り始めちゃったんだよね……」
朋彦 「木登り?銀杏の?」
亨 「俺、木登り好きなんだよね。
銀杏って下枝少なくて登りにくいから挑戦意欲が湧くんだよな。
見てたら釘を打ってるヤツがあって、あ、これ行けると思って。
上からだと遠くから分かるし、こりゃいいや、驚かしてやろう!
…なんて思ってたらさ…」
朋彦 「…なに…?」
亨 「…来たことは来たんだけど、友達と一緒で…」
朋彦 「ああ…」
亨 「…でも、近づいてきたら俺らのこと知ってる先輩だってわかったから、
まあ、いいやって思ったんだけど、
………なんか様子が変でさ……(下を向く)」
朋彦 「……」
亨 「…あの道、今まで意識したことなかったんだけど、
ちょっと迷路みたいになってるのな…」
朋彦 「ああ… 並木が四列ずれて配列されてるから…
死角があるんだろ? 有名な話じゃん…」
亨 「有名なの!?」
朋彦 「…蛇の道は蛇… ってこともないけど。
銀杏門が行き帰りの合わせて一時間しか開かないのは、
なんのためだと思ってたんだよ?
あそこに呼び出されてイジメに遭うヤツが横行したからだぜ?
その銀杏の釘だってナンのためやら…」
亨 「知らなかった…」
朋彦 「…情報に疎いのはお前の可愛いとこだよな…
そんで? 何があったの?」
亨 「まっすぐこっちに向かってくるから、始めはさ、
よおし、目の前に飛び降りてやれ、とか、思ってたんだけど、
よく考えたら自分の登ってる木って端っこの木なんだよな…
あれ…? なんでわかってるみたいにこっちに来るんだろ?
って思い出して…なんか変だって…
本能かな? つい隠れるみたいに見てたんだ…」
朋彦 「………」
11章 2に続く...>>>>>+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
・・・あ〜…朋彦、可愛いヤツなんだけどな〜(今回のトップ絵、気に入ってるんだ〜♪…少年十五 月出づるが如し 一笑の紅顔 花開くに似たり…って気分で描いた^^→原典はブログ参照)…今のとこ一番立場があやふやなんだよね…誰か、彼に良い彼氏を!(^_^;)
銀杏門は、かつてのメインゲート…寮から校舎までの最短ルートなので朝夕の通学時間だけ開く。…そういえば、中等部は学帽必携とかどっかに書いてたけど、描いたことないな…つばのある帽子って難しいんだもん…ベレーならいいんだけど… 海神
■the Back of Moonlight(月光の裏側で) <44>■海神社 Kaijin-sya 第一版 2008/09/14
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