the Back of Moonlight
月光の裏側で
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第3章 夏・MITSUGU & MARS
1. 訪問
(星赤慧の家〜都内B区のマンション〜にて)
貢 「(机に置いた腕時計を取って)…ダメだ、もう帰んないと。
バスがなくなる」(立ち上がる)
マース 「…途中まで送るぜ?」
貢 「いいです。誰かに見られたら嫌だから」(服を整える)
マース 「駅まで送る」
貢 「…いいのに」
マース 「ついでだよ」
貢 「……一緒のとこをここの住人に見られるのが…」
マース 「嫌なのか?」
貢 「(頷く)」
マース 「何故?」
貢 「…今日、制服だし…」
マース 「俺も高校からここに住んでるぜ?」
貢 「……」
マース 「…お前、実家どこだっけ?」
貢 「埼玉…」
マース 「…ここじゃ誰も気にしないけどな…」
貢 「……今度いつ会えます?」
マース 「お前が都合のいい日に」
貢 「…そんなこと言って、簡単に会えたことなんかないじゃないですか」
マース 「(肩をすくめる)たまたまお前の都合の良い日に、俺の都合が悪かったのさ」
貢 「……じゃあ、明日会って。……って言ったら?」
マース 「明日? それはまた急だな… 明日がいいのか?」
貢 「(頷く)」
マース 「…いいぜ… お前が大丈夫なら」
貢 「ホントに!?」
マース 「ああ。…明日も講習会なんだろ? 新宿で待ち合わせしてなんか食うか?
奢ってやるぜ?」
貢 「いい。そんな時間ないから。終わったらすぐ来ます」
マース 「来る前に電話しろよ」
(玄関先で)
マース 「送らないぜ…」
貢 「(頷いて)…星赤さん…(手を伸ばす)」
マース 「………(キスする)」
・・・
貢 「…明日、また来ます…」(出て行く)
・・・・・・・
貢 「(入ってきて靴を脱ぎながら)ごめんなさい!
今日あんまり居られないんです。昨日、門限間に合わなく…て……
… …………すみません。帰ります」
マース 「(帰ろうとした貢の腕を掴んで)帰る必要はないだろ」
貢 「………」
光 克 「…貢、お前が帰る必要ない。俺が帰る。帰るとこだったんだ。
じゃあな、さとる。桐、遅くなるなよ。連チャンはヤバイぜ」
(そう言うと、目顔でかすかに頷くさとるに手を振って外へ出る)
マース 「(腕を掴んだまま)……電話しろって言ったろ…」
貢 「(俯いて)…ええ…こういう理由だとは思わなかったけど…」
マース 「…あいつと何もないのは、知ってるだろ…」
貢 「(顔を上げて)ええ! そうですよね!
僕は、多田先輩の代用品なんでしょ!?
僕とならどんなことだって出来ても、多田先輩には指一本触れないんだ!?」
マース 「…桐…… その件は了解済みだと思ってたぜ…?」
貢 「……言ってみただけです……(苦笑い)
…今日、なんの日か、知ってます…?」
マース 「…いや……」
貢 「そらね… いいんですよ、分かってる…
今日は、僕の誕生日なんですよ…… このクソ暑いのにケーキなんか
買っちゃいましたよ、僕… … 一緒に…祝って欲しくて……
……これが恋愛なんかじゃないのは、僕がいちばん分かってたはずなのにね…」
マース 「…鞄は置けよ。……ケーキも」
貢 「(置く)……(見上げる)…好きになったら…
ダメですか……?」
マース 「……(薄く笑って)ダメじゃないが、(うなじにキスしながら)
お前の望む通りにはならないと思うぜ…?」
貢 「…そんなに……光克先輩が好きですか…?」(身体をまかせる)
マース 「…好き…? どうだろうな…?
俺はアイツが可愛いのさ……(胸にキス)」
貢 「あっ…!」(かすかにのけぞる)
マース 「…お前も別の意味で可愛いけどな」
貢 「……先輩… あんまり強くいじらないで…… 痛いです…」
マース 「……(人さし指から親指の腹に替える)」
貢 「…う…ん…」
マース 「こっち向けよ(のけ反っていたのを自分のほうを向かせてキスする)」
貢 「ん……………」
マース 「(服の上から起ち上がってきた貢のものを触る)……」
貢 「あ…あ……」
(腹筋に力を入れた拍子に腹が鳴る)
マース 「…性欲か、食欲か。どっちを先にする?」
貢 「…………とりあえず性欲で………」
マース 「とりあえず…か(笑う)、よし、じゃ、とりあえず抜いてやるよ」
貢 「……(困ったような笑顔で)お願いします……」
・・・
貢 「あっ、くっ、そこ…剥かないで…!」
マース 「……痛いか…?」
貢 「んん…少し… 中… …敏感だから… はうっ!
あっ、あっ、あっ、やだ……! はぁぁ あうっ 星赤さん…!!」
(星赤の手を握り締めて達する)
貢 「は… (肩で息する)」
マース 「…さて、じゃ、次は食欲かな。食おうぜ、その…ケーキ」
貢 「………」(答えられず、脇に置いてあったケーキの箱を渡す)
・・・・・
マース 「(箱を開けて)…ホールなのか…」
貢 「…あのぉ… 僕、ロウソクももらっちゃいました……」
マース 「……俺にハッピーバースディでも歌えって言うのか?」
貢 「いえ!(首を振る) そういうわけじゃ…」
マース 「…わかったよ…(立ってカーテンを引く)
エアコンも強くするか… ロウソク立てとけよ、ライター取ってくる」
貢 「はい!」
・・・・・
マース 「(食べながら)それにしても、お前、甘党なのか?
いくら誕生日でも普通自分で食うのにホールのケーキなんて買わないだろ?」
貢 「…甘党…かもしれない。…でも…それよりも…」
マース 「? なんだ?」
貢 「…星赤さんと一緒に何かイベントしてみたかったんです…」
マース 「…イベント… 女みたいだな」
貢 「だって… 星赤さんが学校卒業してから、会うこともほとんどなくなったし、
たまに会っても、…会話もないし… これで自然消滅したら
僕には、何も残らない気がして……昨日、今日会ってもいいって言われた時、
なにか思い出になることしたいって思ったんです」
マース 「思い出か… 可愛いこと言うな。…今日でやっと17歳か…」
貢 「…やっとです」
マース 「ふ〜ん… 今日は何時まで大丈夫なんだ?」
貢 「五時には出たいんですけど…」
マース 「…今は…まだ二時すぎか… じゃあ、俺に出来るプレゼントをやるよ。
お前がそれを好むかどうかは分からないがな」
貢 「(手が止まる)……ほんとに…?」
マース 「ほんとってどういう意味だ?」
貢 「……からかってるのかもしれないって…ことです」
マース 「…あーなるほど。それはありそうだな」
貢 「…そういう言い方止めてください。
……今、ここにいるのが、…光克…多田先輩でもそんな言い方しますか?」
マース 「(笑う)するさ。アイツとは八歳の頃からのつきあいだからな。
からかわれるのが嫌なら、帰ってもいいんだぜ?」
貢 「……(口を固く結ぶ)………
…帰ります」(席を立つ)
マース 「本気か?」
貢 「…からかわれるのは、もう、嫌です」(顔を背けて)
マース 「…そうか。…じゃあ、仕方ないな」
貢 「! ……止めないんですか…?」
マース 「なんで止めなきゃならない? 俺は、お前の意思を尊重してるだけさ」
貢 「…! …ひどい… そんなこと言われたら…
全部、自分で選んだことになっちまう…!(少し泣き声)」
マース 「……帰るのか? 残るのか?」(席を立つ)
貢 「…帰れません…!(マースにむしゃぶりついて)
帰れません…!!」
マース 「(抱き上げる)…泣くなよ(キスする)」
貢 「(首に抱きついて)星赤さん…!」
マース 「…覚悟しろよ…(呟く)」
・・・・・・
第3章・2へつづく>>>>>
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・・・マースと桐くん… こんなはずじゃなかったのに、書いてるうちにどんどんあらぬ方向へ。台詞だけだと、その台詞自体に煽られて話しが崩れて行くんだよな…絵があればそこまで行かないのにね。そろそろこの背景に飽きてきたので何か変えますわ。
桐君、マース…で分からない方は本編の漫画「傷痕」をどうぞ。本編の時から気になっている桐君のお兄さまも出したいな〜でもあの人でヤオイは無理だろうな。
最後の台詞…金魚姫の時と同じだ…(苦笑)私も能がないな。 海神